教育情報化inおおいた

8月23日(木)午後に「教育情報化カンファレンスinおおいた~未来を生きる子どもたちのために教育の情報化を考える」大分県教育委員会主催が大分コンパルホールで開催され、会員の藤田怜氏が参加されました(研修派遣旅費補助事業)。以下、その報告です。

大分県教育庁冨髙次長の主催者あいさつの後、教育庁情報化推進班の岡田氏による大分県の状況の報告がある。

平成22年に発足した情報推進班はICT支援員等13名、高速ネットワーク(豊の国ハイパーネットワーク)他県にはない市町村と各学校がネットワーク接続、OENシステム(クラウド化)、教育委員会ヘルプデイスクのサポート体制、全公立学校授業カリキュラム支援派遣モデル校指定など、管理システムは来年度より実施段階に入るということ。

産学官共同プロジェクトについては、ipadを使っている、実践している児童・生徒が真剣にipadを見つめる様子、楽しいこと、夢があることなど、表情を撮影しているビデオが紹介される。

基調講演1
「教育の情報化の現状と課題―海外や日本の現状から」放送大学ICT活用・遠隔教育センター教授 中川氏

韓国の教育事情を報告。デジタル教科書を本格採用、韓国教育科学技術部(日本の文科省)は全国の小中学校132校 285学級(小学4年生~中学1年生)を対象、75インチサイズの電子黒板が埋め込み設置されている。

活用方法
1、思考の補助ツールとしてICTを使っている
2、表現の補助ツールとしてICTを使っている
3、文房具の補助ツールとしてICTを使っている

例えば ズーム表示  動く映像  過程・経過を見る、学校と家庭をクローズして上げる、組み合わせて発表する、今行っていることを改善するためにICTを取り入れ、組み込むことで成功している。例えば 料理実習時の包丁の使い方を指先動画で大きく表示して指導する、ボタンのつけ方など技能習得に効果を上げる。

既に自分所有のipadで、いつでも どこでも使用している、持ち運び可能なPC端末として活用している。わが国ではフューチャースクール推進事業として実証実施されているがここでも教師の創始工夫に勝るものはないといわれる。

基調講演2「未来を生きる子どもたちに求められる情報活用能力」鳴門教育大学大学院准教授 藤村氏

必然性があるからやる。それでないとなかなかやらない現代の若者達。MacやWindowsなど柔軟に活用できること。Windows8ではスタートボタンがなくなった。どんな場合でも対応して指導できる教師であること。デスクトップにないものをやれる。

メディア特性と人間特性・情報特性。情報は発信者の視点で捉えるを踏まえた見方、考え方、感じ方が必要。一度流出すると取り返しがつかなくなる。

実践発表1「情報活用能力の育成に向けて現場の実践と課題」亀岡市立南つつじヶ丘小学校教諭広瀬氏

国語と算数の授業。ICTを使っていたらいいことあるかもしれない程度の考えで始めた。先生の考え方が途中から変わってくる。先生が書いたもの→生徒自身が活用することに変わった、表現力の育成に使っている。ICTをどのように使うのかであって、ICTを使うのではないこと。よく行っていることは、映像と共に音声・言葉を組み合わせて伝えること。ブラッツュアップ、改善点を指摘すること。

2「魔法のひきだしと子どもたち~ipadでわかる!できる!やってみたい!~」大分県立竹田支援学校教諭 藤井氏、大分県立宇佐支援学校教諭 高野氏

映像で紹介。大分駅で切符の購入体験。学びやすく楽しくやれる。ipadはキーを使わない。いつでもどこでも使える。紐結び練習手順 → 手元画像を大きく表示できる。わかりやすい。予測能力(横断歩道での横断時の危険・安全)の効果がわかる。

3「facebookを活用して学校の情報発信」大分県立三重総合高等学校教諭 菅氏
今後の展開を期待したい。

パネル討論「実践から見えてくるICTを活用した教育の可能性と課題」

藤村氏(鳴門教育大学大学院准教授)と広瀬氏(亀岡市立南つつじヶ丘小学校教諭)の話が印象に残った。

必然性があるからやる。教育の情報化をリードする先生方に求められることは、いい授業のプロであること、効果的ICTの活用のプロであることの2足のわらじが必須。ICTを使うと先生の考え方が途中から変わってくる。先生が書いたものを生徒自身で活用することに変わった。

感想
先生方のICT(情報通信技術)に関する意識改革が求められる。自己の指導力(力量)と効果に対するフィードバック・考え方の見直しは必須条件(PDCA管理サイクル)だと思います。

藤田さん、ごくろうさんでした。