iPadを利用した地歴公民科の授業

2012年度第4回教育ICT研修会が、11月14日(水)に開かれました。「ICT機器を導入した授業の実践例」と題して竹元賢一郎氏(宮崎大宮高等学校教諭)に話をしていただきました。

「高等学校地歴公民科の現場で」というサブタイトルで、授業でのICT活用は視覚に訴える動画はやはり効果的で、当初はよくDVDプレーヤーを利用し映像を流されたそうです。

ただ、機器の運搬や準備が大変なことから、後にモバイルプロジェクターや書画カメラ、マグネットスクリーンなどをすべて自費で購入し、洗濯カゴに入れて教室に運ぶようになったそうです。

また、配線が大変なことから、その後は無線での利用に変わり、現在ではiPadを使用しながら授業を進められています。ただ、接続が不安定になることやWifiにすると設定がくずれること、ICT活用が生徒の思考力育成につながっているか、ネット上に流されている動画利用(著作権)などに課題があるということです。

今後、取り組みたいICT活用としては、iPadによる生徒の意見発表やフラッシュカードによる「振り返り」、世間と世界をつなくWebアプリや地図アプリの活用があるということでした。

関心したのは「ペーパーレス型小テスト」で、画面に問題を提示し、生徒たちのノートに解答を書かせるやり方です。これで小テストの印刷や採点が大幅に省力化され、時間が有効に使えるようになったということです。さらに問題演習でもiPadを利用し、タブレットペンを使いながら説明をされています。

先生はとにかく生徒のノート書き込みを重視し、そこで思考力を高める工夫をされています。よくまとまったノートなどはその場で録画し、生徒全員に紹介するということです。

そして、提示画面の色にも注意を払われ、背景は暗くし白や黄色の文字がよく見えるということで、参加者も参考にされていました。

Eメーカーのプロジェクタの付随機能(無線接続や書画カメラ、iProjection)を最大限利用し、授業を進められる取り組みはこれからのICT活用の参考になる実践例でした。

協議のなかでは、Web動画の著作権や音声、接続、AppleTV、クラウドを利用したコンテンツの蓄積(Dropbox)、無線のセキュリティ、タブレットのOSなどに話題が及びました。

また、当日、話題にあがった新しいプレゼンソフトpreziは日本語説明があります。