ICT機器を使った自己表現力
第5回教育ICT研修会は1月16日(水)「ICT機器を使った自己表現力」と題して水野宗市氏(都城市立高城小学校教諭)に報告していただきました。
ひとつめの実践は、卒業年次である小学校6年生に、6年間の思い出の品をひとつ選び、それにまつわる説明をICTを使って作品に仕上げるという取り組みでした。
Windows ムービーメーカーで30秒ほどのクリップビデオにまとめ、参観日に保護者に見てもらうことを目標にされたそうです。
情報活用の実践力と表現する力の育成がここでの主眼だったそうです。
ふたつめの実践は、テレビ番組を視聴し、その感想を発表させ、さらに話し合いを通して、人の生き方を考えさせるという「道徳」の取り組みでした。
感想や話し合いのなかで、表現力を高めることがネライだったそうです。
両方とも指導案がかなり綿密に作られており、小学校での授業の一端を知ることができました。
協議のなかでは、表現力とは何か、饒舌と寡黙のとらえ方、意見発表の強制へのマイナス面、学習へのモチベーションの高め方、表現の多様性とその選択の自由、小学生のICT機器に対するスキル実態、自然体験とバーチャル空間での遊びの違いなどが話題に上がりました。
改めて、ICT機器の教育における有効性と限界を考えさせられる研修会でした。
生きる力は子どもの自主性、主体性と切り離せません。ICT機器を使うことでそのことにどうつなげるか、どの先生も悩まれているようです。