「教科情報とは」
今年度の第1回教育ICT研修会が 5月23日(金)にあり、「教科情報とは」と題して、山口将人氏(宮崎西高等学校情報科教諭)に報告をしてもらいました。
平成22年度宮崎県で始めて「教科情報」専科として採用され、その3年間の歩みと具体的な授業実践の報告でした。
1年目は、座学は「穴埋めプリントを用意」、実習は「P検テキストを活用」。
2年目は、生徒の日常生活をもとにした情報の具体例とその仕組み、コミュニケーションの意味などを考えさせる。そのため自分のことばでノートに書かせることを指導。またペア学習や他教科との連携、視覚教材を活用したという。
バングラディッシュからの高校生訪問を機に「私たちの日本」というテーマで英語のプレゼンを課題に与えたという。これに生徒たちはとても張り切り、すばらしいプレゼンができたということで、やはり具体性、日常性、国際性などはモチベーションになるようである。
3年目は、再度「教科情報とは何か」を模索し、基礎基本の定着に力を注いだという。 また意味ある実習を目指して「10年後の自分へ」のプレゼン作成などキャリア教育を意識したそうである。
最後に、情報科教員は校内LANや校務用PCのトラブル処理、成績処理システムのことまで頼まれることが多く、担当外の校務が増えているという苦労話も報告されました。
協議では「教科情報は何を教えるべきなのか」ということで様々な意見が出されました。
情報ツールの多様化による操作や機能の変化、情報モラルでの倫理的な指導と技術的な仕組みを教えることの有効性、情報リテラシーと機器リテラシーは区別すべきであること、「教科情報」は他教科とのつながりを横断できること、などでした。
「教科情報」を通して、人と人とのつながり、ことばの重要性、コミュニティ形成などを学ぶということの確認できた研修会でした。