ひとりの人間として
平成30年3月3日(土)に、平成29年度宮崎市市民活動支援補助事業「未来みやざきICTスキルアップ事業」報告会を行いました。
講演は「発達障がい者等の働き方を支援して」と題して、蛯原かおり氏(NPO法人宮崎障害者雇用支援センター主任)に様々な支援の内容を話してもらいました。その概要については、宮崎障害者雇用支援センターのホームページをご覧ください。
http://www.mzdjs.com/
次に、2017年度事業報告として城戸松豪氏(県ボラ教室)と土井順之氏(南駅前サロン教室)に報告してもらいました。受講生は21名でしたが、13歳から30歳台までと幅広く、内容も高校受験やMOS資格取得、ホームページ作成と多岐にわたりました。課題として目標設定や学習意欲の難しさに加えて、講師の人材不足や発達特性への理解などが上げられていました。
休憩後、井戸端会議「子ども・若者の抱える困難さと課題」をテーマに、パネリストとして戸髙峰子氏(宮崎市社会福祉課自立就労支援係長)、小原尚美氏(みやざき若者サポートステーション総括コーディネーター)に講演者の蛯原かおり氏を加えて、当法人代表である亀澤克憲氏の司会進行で行いました。
井戸端会議のルール
- 出入り自由、お茶菓子自由、居眠り自由。
- 疑問や質問は、いつでもどうぞ!
- 立場や肩書きは、ちょっと横において、本音トークで。
- この場の話は蒸し返さない(この場を離れての批判はしない)
- 共感したら大きな反応を!(うなづき、拍手など)
パネリストの活動について説明がありましたが、各ページをご覧ください。
宮崎市自立相談支援センター「これから」
http://www.city.miyazaki.miyazaki.jp/health/welfare/protection/763.html
みやざき若者サポートステーション
http://www.saposute-miyazaki.jp/
困難を抱える子ども若者への言葉掛けにはいつも気を使いますが、「何をする?」、細かい計画やわかりやすい指示、断り方の訓練、その時の気分を書く、「ところで今日は?」など、当事者やその時々の状況に応じて様々な対応の仕方があるということです。
「こうしなくちゃ」「こうしてみたら」など、支援が先行して当事者が困惑するケースもあり、たまには沈黙も必要です。
学校関係者からは、困難を抱えた生徒だけに手が回らない実態やクラスのなかでどう取り扱ったら良いかなど悩みも出されました。
教師の特徴として、他に「助けて」と言えない、チームで対応することが苦手など、学校独自の文化があることも指摘されました。
支援者からは、マニュアルとか、プログラムとか、書き込みシートなど、当事者目線が足りないのではないかなど、厳しい意見も出されました。
引きこもりの保護者からは、先生としての立場からではなく「ひとりの人間として」考え、対応して欲しかったという意見もありました。
★★★
アンケートから
- 様々な支援体制について具体的な紹介あり、参考になった。
- 子どもの支援だけでなく、親支援も必要。
- 引きこもりは、結局、自分が困ると言われて、何とか立ち直ったこともありました。
- 学校だけで閉じていてはいけないと思いました。
- 学校は独自の文化があり、まず、そこを抜け出すことが大切だと思います。
- 特性に応じた支援ができるように知識やスキルを高めたい。
- 様々な困難の多さに改めて気づきました。
- いろんな支援グループとのつながりや交流がもっと広がるといいですね。
- 本音の部分で話ができて良かった。
- 様々な立場の方の意見が聞けて良かった。