ICT支援員
今年度、宮崎の県立学校には「新規学卒未就職者のスキルアップ支援事業」として、県教育委員会による実験実習補助員の募集がありました。
この事業は、国の緊急雇用創出事業臨時特例基金を活用し、新規学卒未就職者の能力をさらに高め、就職に必要な社会人としてのスキルアップを図ることを目的にしたものです。
この事業を活かしてICT支援員が初めて県立学校にも配置されることになりました。
任期は1年間ですが、教科「情報」授業の実習補助や普通教科におけるICT活用補助を行うとなっています。1日7時間、月当たり20日以内、日額5,950円となっていますが、この配置に本校の職員からは大助かりと大変好評です。
募集要項に提示された職務内容は次のとおりでした。
- コンピュータで表現するデジタル教材の作成と蓄積、および教材のデータベース化
- 実習のオペレーション補助、個別質問対応、機器のトラブル対応
- コンピュータ実習室の環境維持、簡単なメンテナンス
- プロジェクタ、実物投影機等のセッティング等、利活用推進のための補助
しかし、実際には配置された学校の実態に応じて、さまざまな業務を行っています。本校で採用されたNさんは図書館に配置されましたので、購入図書のデータ入力から図書カードの作成など、司書業務も行っています。
また、本来の教科「情報」の補助以外に、職員用パソコンを始め、機器のメンテナンスからプリンタ設定なども頼まれることがあり、また簡単な操作説明(ヘルプデスク)も行っており、今では本校にとってなくてはならない存在になっています。
夏季休業中は、パソコン台帳の整理(調査)から節電モードの設定、ネットワーク系統図の作成などをやってもらっています。今まで時間がなくてできなかったことが、一気に解決です。
Nさんの人柄にもよるのでしょうが、先生方にとても好評で、教育の情報化がスムースに流れ始めたと実感しています。それだけICT支援員の役割は大きいと思いました。
今後も、何とか予算を組んでもらい、毎日でなくても、ICT支援員が配置できる環境にできないか、それが教育の情報化の鍵を握っているような気がしています。
ICT支援員についての資料(文部科学省)
学校のICT化のサポート体制の在り方について-教育の情報化の計画的かつ組織的な推進のために-平成20年3月
学校のICT化のサポート体制の在り方に関する検討会
第3章 学校のICT化におけるICT支援員について
「教育の情報化に関する手引」平成22年10月29日
第 10 章 教育委員会・学校における情報化の推進体制