ラジオで活動紹介

6月4日に、ボランティア団体などを紹介するMRTラジオ「バリッと!朝 ボランティアワールド」に出演させてもらいました。大雨の日で道が渋滞し、放送開始時間ギリギリでスタジオ入りしました。パーソナリティは、粉川真一、高瀬みち子両アナウンサー。その時のやり取りです。

Q、NPO法人「みやざき教育支援協議会」の目的からお聞きかせ下さい。
A、 ハイ、学校現場では、今、パソコンやタブレット、プロジェクタなどが導入され、情報化が進んでいます。しかしこれをサポートする人がいません。そこで教育の情報化を支援することを目的に設立されました。最近は学校だけでなく、貧困や不登校、発達特性など、生きづらさを抱える子ども若者たちの支援も行っています。

Q、亀澤さんが「みやざき教育支援協議会」を立ち上げられたきっかけは・・・。
A、私は元々学校事務職で、予算担当者として、パソコンの整備やコンピュータ室の施設管理なども担当してきました。そのなかでパソコン操作の苦手な先生や事務職員をたくさんみてきました。その苦労がわかっていましたので、少しでもお手伝いができないかと、2011年、退職を機会にNPO法人を立ち上げました。

Q、活動内容を教えて下さい。
A、大きく三つあります。ひとつは教育の情報化の調査研究です。多くの人に呼び掛けて、まずは語ろうと研修会やフォーラムなどを開いています。先日は、動画作成の研修会を開きました。二つ目は学校現場のサポートです。業務システムやホームページの作成、学校図書館の蔵書点検などのお手伝いをしています。これが一番喜ばれます。三つめがキャリア教育です。今は、引きこもりや不登校生、障がい者の人たちにeラーニングを使った学習支援や情報資格取得のためのサポートを行っています。その他、いろんなイベントを行っていますが、昨年、行った街角ブックトークはとても好評でした。

Q、子どもや若者の貧困対策、学習支援にも取り組まれています。子どもを取り巻く社会環境も年々目まぐるしく変化していますね。
A、今、強く感じるのは孤立と無関心です。地域のつながりもそうですが、家族が集まってみんなで食事をする光景がなくなりつつあります。ひとり親家庭が増えていることやスマホなどの影響もありますが、人の会話が減りつつあります。世の動きが速すぎてそれに合わせようとする焦りと不安、それと自己責任論が、「助けて!」って声を上げられない状況を作っています。
   
Q、学校にもスマホ持ち込みが許可されつつあります。パソコンの世界を議論していたのが数年前ですが、ゲーム依存症の問題など避けて通れない状況ですが。
A、ゲーム依存の原因は寂しさです。先ほども話しましたように、親子の対話がない、子どもが自由に遊べる時間や場所がない、身近に尊敬する大人を見出せないなど、ひとりぼっちになっています。相手にされない寂しさからゲーム依存が始まります。家族でキャンプに行ったり、バーベキューをしたり、自然観察の楽しさを体験したりすれば、ゲームなどよりよっぽど楽しいことがたくさんあることを知るでしょう。学校でも、地域でも、自分の居場所を見つけると、子どもたちは生き生きしてきます。

Q、教育現場はコンピュータや電子黒板、児童・生徒達の世界にはスマホなどが入り込んでいます。子どもたちにはこれらを使いこなす、活用できる能力が求められています。厳しい社会環境ですね。
A、大事なことは目的と手段を明確にすることです。機器操作はすべてを覚える必要はありません。基本的な機能だけで十分です。スマホも含めてICT機器は魔法の道具なので、はまり込むとのみ込まれてしまいます。結局、何をやろうとしていたのか忘れてしまいます。また個人情報が筒抜けになる危険性もあります。何を学びたいのか、どうやって学ぶのか、みんなで話し合うことでしょう。

Q、教育現場だけではとても対応できないでしょう。
A、学校へのスマホ持ち込みもそうですが、「どうしたらいい?」って子どもたちに問いかけることです。家庭でもそのルールを考えさせる。外から制限をかけることもできますが、それでは子どもはいつまでたっても自立できません。家族で話し合って、一緒に守る努力をすることです。「自分で管理できる子になって欲しいな」とか、「ちゃんと守られているじゃん、すごい、すごい」とか言えば、自立心は芽生えていきます。

Q、地域の大人が子どもたちをどう支えていけばいいのでしょう。.
A、まずは声かけでしょう。先日、交通安全の立ち番をしましたが、子どもたちにあいさつするだけで知り合いになった気分になります。地域のつながりが希薄になっているだけに、地区公民館のイベントにもできるだけ参加し、お互いの顔を知ることが大事でしょう。例えば、ふれあいサロンと子ども食堂を一緒にして県内に広がればいいなと思っています。

Q、最後にまとめをお願いします。
A、私たちの事務局は原町の交通公園に隣接する宮崎県福祉総合センター内にあり、宮崎県ボランティア協会と同居しています。そこは、いわば、障がい者や引きこもりの人たちの居場所にもなっています。また、南宮崎駅前アーケード街では、発達障がい児の保護者の集まりもやっています。どちらもスマホやパソコンの使い方から、生きづらさや悩みを抱える若者、保護者の方々の話し相手の場にもなっています。また、街角ブックトークは今年もやりますので、ぜひ、お問い合わせください。