携帯端末を使った授業

第5回教育ICT研修会は、1月11日(水)に「携帯端末を使った授業の取組」と題して県立宮崎北高校教諭の田爪孝明氏に報告していただきました。

その話の骨子をアイデアスケッチ(思い浮かんだ発想を、文字や絵などで書き留めるツール)で紹介されました。

「携帯端末」を中心に、化学の授業や部活動、校務、個人的な趣味や情報収集など、次々と網の目状に展開されていく方法はとても興味深いものでした。

会場でiPadやiPhoneを使って、さまざまな教材やアプリを紹介してもらいました。

授業で使う分子模型の立体表示moieccule、小テスト用のタイマー表示、選択肢による正誤問題、元素図鑑の動画や反転表示など、確かに生徒たちが興味を引きそうなコンテンツが満載でした。実際の授業では、導入部などの10分程度で見せているということです。


さらに部活動ではプレゼンを確認するための動画や先行研究の論文検索、図書館検索のLibrarian、細胞(iCell)、動画解析(Video Physics)、星座(Solear Walk)、グラフ(Quick Graph)、また個人のスケジュール管理(Googleカレンダー)、GoogleリーダーとEvernoteの活用など、全部を書ききれませんが、携帯の活用がここまできているのかという驚きの連続でした。

課題としてあげられたのは、使用目的の明確さ、セキュリティやモラルに加えて、やはり、ユーザーのアイデアや周囲の理解が大事ということです。それにはうなずかされました。

今後、学校内でそれらが普及していくためには、無線LAN環境の整備と通信業者との公的契約が必須になってきます。その壁もあります。

実際、パソコンに比べて携帯端末は起動が早く、軽量であるため、さらに普及していくでしょう。そして、これらの機器使用と同時に仲間づくり(人的ネットワーク)の必要性も強調されました。

また、個人的なプレゼンはできるが、グループとしての活動を苦手とする生徒や、デジタル書籍の日常化で紙ベースの書籍をめくれない生徒も出てきているという笑えない現実も話題になりました。

最後に、AR.Droneというカメラ付きプロペラ模型を会場で実演してもらいましたが、これがまた評判でした。いや~科学って面白いですね。