教材コンテンツの制作
2012年度第2回教育ICT研修会が、7月11日(水)に開かれました。「教材コンテンツの制作」と題して中畑芳郎氏(都城農業高等学校教諭)に話をしていただきました。
都城農業高校の概要を紹介された後、新学習指導要領に基づく授業について、特に職業系高校においては上級学年になるほど授業時数の確保が難しくなるという実態が報告されました。
また、科学分野における新発見などで新しいことばが次々に教科書に登場してきており、実験実習より、その意味を理解させる座学中心の授業にならざるを得ないということでした。
それは今回のテーマである「教材コンテンツの制作」についても課題であったようです。指導方法や教材、観察、実験を新たに開発しなければならず、現実と教科書の内容に齟齬が生まれているということです。
先生の授業(生物)では教科書や図録、授業プリント、付箋紙(大小)、色鉛筆(3色)などを活用されており、さまざまな工夫をして授業を展開されているようです。
Thinkboardを使ったコンテンツの制作に関わって、まず板書の計画、原稿の準備、録音編集とやはり大変な作業だったようです。スキルよりハートが大事という意見も出ました。
しゃべりすぎや同じ内容の繰り返しなど、自らの指導方法を見直す機会にもなったということです。Thinkboardが授業研究や教科研究にも利用できるということでしょう。
また、要望として動画とのリンクや、画面展開のスピードアップを出されました。資料としての著作権の問題や、音声に雑音も入るため、制作場所や時間に苦労したということです。さらにメモリ不足で制作したコンテンツが消えてしまい、バックアップの必要性も強調されました。
協議のなかでは、生徒達は液晶タブレットの方に興味を持つことや、ゲーム感覚や教材ツールとして馴染みやすいことも出ました。
また、BGMとして音楽を入れることや、単なる黒板代わりとしても使えること、一人チームティーチング、公欠生徒への再授業、繰り返し学習など、Thinkboardの多用な活用法で話題が盛り上がりました。
今後、Thinkboardの研修会ができるといいですね。